作り手さんとわたしたちを繋いでくれる「あやさい」さんで生まれる地産地消の循環

下関市豊北町大字滝部3698-2[Google Map-]
8:30～17:00
定休日/水曜日
地図や駐車場など詳細な情報はこちら

Contents

1 「あやさい」ってどんなところ？
2 野菜の世界へ
3 地元の野菜の価値を伝える
4 「あやさい」の地図や駐車場など詳細情報
5 「あやさい」の近くにあるお店

「あやさい」ってどんなところ？

今年(2021年)の4月に店舗をオープンした「あやさい」さんをご紹介します。

オーナーは下関市ご出身の宮崎綾子さん。

SNSで店舗オープン前からあやさいさんをチェックしていたのですが、地元の農家さんと地元のお野菜に対してのあつい思いに感動し、一度お話を直接聴いてみたい！と、今回取材を申し込みました。

あやさいさんは今年の1月に滝部の中村石油さんで直売所としてお野菜の販売をスタート。元々ガソリンスタンドだった建物を活用し、一部ご自身で手を加えながら店舗が完成、現在に至ります。

お店の名前の由来は、ご自身のお名前の綾子の ”綾” をとって、”あや” の ”野菜” で「あやさい」。ロゴマークは ”a” で、 ”えー(良い)野菜” という意味合いも持たせているそうです。お野菜に携わったお仕事をしていこうと決心した理由の一つは、「子どもにおいしい野菜を届けたいと思ったから」。なので、屋号はひらがながいいなと思っていたそう。

野菜の世界へ

オーナーの宮崎さんの前職はなんと16年間アパレル勤務。

アパレルの職場を退職後、自分が何をしたいのか考えていたときに、友人が「これはどう？」と挙げてくれた候補の一つに野菜の販売がありました。「野菜を販売してみたら」という言葉だけがとても強く印象に残り、何もわからない状態で野菜の世界に。

野菜について一から自分で調べるために、事業計画書を書いたり紹介してもらえる農家さんを探したりしているうちに一つひとつご縁がつながっていき、豊関農機の西村社長と出逢います。それが2020年の9月頃のこと。西村社長にいろいろとお話を聴いて、農家さんたちの大変な現状を知ったと話してくださいました。

わたしも少しだけお話を聴かせていただいたのですが、宮崎さんのようなお野菜の仲卸をしている方のなかには、365日ほぼ休みはなく、睡眠時間が1日1～2時間という方もいらっしゃるそうです。

農家の方々も、お野菜を育てながら同時に営業や配達をしなければならない状況で、そうなると野菜を育てることになかなか専念できません。自然が相手なので、天候に左右されますし、暑い季節のハウスの中は40～50度を超え、朝も早い肉体労働です。消費者のわたしたちは野菜たちがキレイに並べられている姿を見ることがほとんどですが、そこに届くまでに本当にたくさんの時間と労力がかかっているのだと改めて痛感しました。宮崎さんは農家さんと飲食店や旅館、消費者への橋渡し役として代行配達や代行営業をしています。

地元の野菜の価値を伝える

「豊北町の野菜を食べたときに、一生の仕事にできると感じた」と話してくださった宮崎さん。

これから、これまでよりもさらに野菜の価値観を感じていただけるように、下関の野菜のブランド化を目指しています。

おいしい野菜をみなさんに届けて、”下関はおいしい野菜を食べることができる地域”という共通認識や、しっかりと農家さんの収入につなげることで安心して農家を目指す人が増えてくれるといいなと話してくださいました。

宮崎さんが橋渡し役として配達・営業をすることで今まで地元のものを使いたくてもなかなか使うことができなかった飲食店でも地元の新鮮な野菜をより多く扱いやすくなります。また、何種類もの野菜を使うコース料理などでは一件の農家さんだけでは野菜を集めることができないという悩みもあったそうですが、宮崎さんがたくさんの農家さんのお野菜のリストをまとめてつくったり、注文があったものをとりまとめて配送することでそれも可能になります。

『あやさい』では、そんな地元の農家さんの野菜や山口県の特産物が購入できます。また、オープンから少しずつ山口県産の加工品も並ぶようになり、なんと萩市にある人気の見蘭牛ダイニング玄さんのハンバーグも購入可能。