お店(飲食以外)

「カメラとコーヒーの店 葵」で一筋の光を探す

あ!

前から気になっていたお店に明かりが灯っている!>今だ!と入店した。

「あの、お店やってますか?」
「はい、どうぞ。コーヒーだけしかない店なんだけど」

【お店情報】

◎マダムの体調がよいときに営業(基本情報は平日9時〜12時、15時〜17時 土曜日は午前のみ、日曜日はお休み)

◎マダムのおっしゃるには古くからのお客さんとの生存確認をしあう場所

◎亡くなったカメラマンのご主人がコーヒーが好きではじめたお店

◎40年ほど前からここで営業している

なじみのお客さんの「居場所」として開けている。「なんだか生かされているかんじかな」とマダムはおっしゃる。

 

ファインダー越しの「唐戸」の世界

カウンター越しで聞いたマダムの話は今わたしが知りたかったことばかりでとても楽しいひとときだった。

◎喫茶店がはやってたころは唐戸にも喫茶店がもっとたくさんあったこと

◎今はみんな車通勤で、昔はとてもにぎわっていたお店の前の通りがさびしくなったこと

◎唐戸には駐車場が少ないからみなと あひるっ子園の送迎がどうなるのかなと心配

◎唐戸市場でお店をたたむ理由は「あと継ぎがいない」こと

先日の「関門時間旅行」で京都の人の話が出てそれがとても興味深かった。要約すると、なにかやるってなったら「一代で」って考えがちなんだけど、京都の人のものの考え方のベースには、世代を超えて「引き継ぐ」「つなぐ」「続ける」という概念があること…というようなことである。そういう目線って持ったことなかったなー。そういえば子はパン屋になりたいっていってるけどわたしはパンを焼けない。

ちなみに「関門時間旅行」はライブ中継を見逃しても収録を配信していてとっても面白いので、興味がある方がいらっしゃいましたらこちらへどうぞ!

昔下関で生きる人々は「稼ぐ」ためにこの道を通っていた。

椋野から畑でつくった野菜をリアカーに積んで赤岸通・このお店に面している北浦街道経由で唐戸へ向かう。それはもうものすごいにぎわいだったそうだ。先日「スリランカ」で手にとった「あんぐる下関」の記述にもあった、あった!

 

唐戸商店街のシャッターはどうやったら開く?

最近わたしに「唐戸は終わった」って語った人がいた。

もちろんその方はわたしの心の中で「唐戸維新」が起こっていることなど知らない。わたしはその方の率直で、ものすごく含みのある重みのある言葉と受け止めた。

昨日は突風が吹いた。春の嵐だ。15年ぶりの下関で肌で感じたのはこの下関の海風のこと! 子がレインコートをおさえながら風に向かって前かがみで歩く姿を見ながら「北風と太陽」っていう話を思い出していた。

北風が吹いてもコートを吹き飛ばすことはできなかった。あたたかい太陽がふりそそぐと旅人はコートを脱いだ。

「日の光」という詩(金子みすゞ)や、「ある光」という歌(小沢健二)がある。人には、人のこころには光が必要なんだ。

わたしはかんもんノートに「なにか」書くことで、障子に針をつついて誰かの心に小さな小さな穴をひとつずつ開けることができたらなあ。そんなことを思う。

 

きぶねまち

赤岸通り。いつからここは「きぶねまち」って読んでいるのだろう…?わたしは子どものころからキフネチョーと読んでいた。誰か知っている方おられますか?

 

カラトピア内の「アオイカメラ」にバトンをつなぐ

このお店の他に写真館を営んでいるそうで、そこがカラトピアの1階の「アオイカメラ」さんだということがわかった。

オーナーさんは毎朝ここでコーヒーを一杯飲んで行かれるそうだ。亡くなったご主人の後を継いだマダムの息子さん。ちょっと会うことができた。さあ、これからわたしも仕事だ。また今度伺います。miromiでした。

カメラとコーヒーの店 葵


住所下関市幸町8-1


電話番号なし


営業時間平日_9:00~12:00,15:00~17:00
土曜日_9:00~12:00


定休日日曜日


駐車場なし


ホームページなし

ABOUT ME
miromi
miromi
青春時代を過ごした下関に15年ぶりに帰ってきました。
ひとつのお菓子からひろがる物語を絵に描いています。
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