あなたは明太子好き?「明太子といえば博多」ですが、実は!下関も発祥地という事実をご存知ですか?
現在、下関市内には5件の明太屋さんがあるそうですが、その中でも老舗の一つ「イリイチ食品」。今年4月、三代目社長に就任した高井顕社長にお話を伺いました。
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明太子ー味の歴史
1910年頃、朝鮮半島は日本が統治しており、魚卵を発酵させたキムチみたいなものが下関に多く流通していました。それが、明太子の原型だそうです。
戦後1947年、北海道から下関や福岡に貨物列車で日持ちする塩漬けのたらこを運搬し、「まぶし」という調味料をまぶす方法で明太子をつくりあげました。さらに、1960年頃博多にて、出汁などの調味液に漬ける「漬け込み」タイプが誕生。70年代の新幹線開通に伴い、「博多の明太子」が全国に広まりました。
明太子の味付けは概ね北は塩・南は出汁や酒といった傾向に分かれますが、下関は歴史のせいか、北よりの名残があるそう。
明太子のルーツを書いた本。初代・英一郎氏のことも書かれています。
イリイチのこと
イリイチ食品は、創業昭和22年(1947年)。戦後のモノがない時代、初代社長英一郎氏の北海道出身の奥様が「これからは助子(すけこ:すけそうだらの卵のこと)」と、先物に目を付けたそう。
初代が陸軍物資の担当であったこと、奥様のご実家が北海道で漬物問屋をしていたことから、北海道の塩たらこを運び、明太子業を開始。
「ふくや」をはじめ、同時期に明太子業者が増え、どこも「我こそが元祖!」と言い張った時代でもあったそうです。尚、英一郎氏は下関商業高校出身で、甲子園に出場した球児だそう。今年の甲子園で、下関国際が与えてくれた感動を思い出しました。
そんな初代が始めた明太子、博多に負けない歴史を持っていることを知り、なんだか誇りを感じました。
創業当時のイリイチ食品。歴史を感じます。
大小サイズが異なる明太子は、機械が使えないため、今も手作業です。
下関の明太子を広めたい
三代目は食生活アドバイザー、薬膳コーディネーターの資格を持ち、市内の「レンコダイ料理コンクール」で優勝した料理の腕前。全漁連の全国大会にも推薦されたそうです。
新しい明太子の食べ方としては、まさかのアヒージョ。意外にもニンニクやオイルとの相性がいいそうです。でも!一番美味しい食べ方は、伝統的な「炙り」。 魚焼グリルで3分、皮に焦げ目がつく程度炙ると、ふっくらした食感が味わえます。
炙り明太子のお手本。食感が伝わります。
ん~!!日本酒で一杯やりたい!
二代目が繋いできた「イリイチ」の伝統と味をこれからも守りたい。三代目はこれからもイリイチのために、下関のために奮闘します。高級品の明太子は家庭用もあります。下関の明太子は「イリイチ食品」で工場直売しています。
下関の味をプレゼントしたい!贈答品用2700円。
是非、下関の味をあなたの食卓に。山乃撫子でした。
住所下関市大坪本町45-17(工場)
電話番号083-235−6030
営業時間9:00〜16:00頃(工場事務所にて直売あり)
定休日/土曜、日曜日(水曜日不定期)
駐車場あり
ホームページ株式会社イリイチ食品