難関資格を持ってるすごい人が北九州に!
いつからか、野菜ソムリエという言葉をよく耳にするようになりましたよね。だけど、野菜ソムリエっていったい何者なんでしょう…
~ってなわけで、門司区出身のシニア野菜ソムリエ「白木浩二」さんに、ズーームイン!
野菜や果物の知識を身につけ、美味しさや楽しさを伝えることができるスペシャリストのことを「野菜ソムリエ」というそうです。
その中でも最高峰である「シニア野菜ソムリエ(現野菜ソムリエ上級pro.)」で、九州・山口・沖縄地方に9名いるうちの1名が、こちらの白木さん。
白木さんは北九州市戸畑区旭町にて「かのえ -地元野菜と惣菜のお店-」という店舗を営業されています。北九州市などの農家さんへ直接足を運び仕入れているため、とても新鮮で美味しい野菜を取り扱っているんです。
また、販売は店舗だけではなく、曜日によって移動販売をしたり、飲食店等への配達も行っているそうです。以前取材させていただいた「ジラソーレ」さんでも、白木さんチョイスの新鮮野菜を使ったお食事を楽しめます。
そしてなんと、お惣菜は白木さんのお母様のレシピを元に作られていて、いつもすぐに完売してしまうそうです。
その他に、珍しいお野菜のドレッシングやジャムなどの加工品も販売されていますよ。
さてさて、そんな白木さんですが、なぜに野菜ソムリエになったのでしょうか。伺ってみると意外な答えが返ってきました。
「なんとなくやってみようかなぁって…」
えーーー(笑)なんとなくって。だけど、よくよく掘り進めてみると、全てはピッタリ繋がって、成るべくして成っていました。
資格をキッカケに動き出した日常
幼少期から食べ物には恵まれてきたという白木さん。お肉をあまり食べない、魚/野菜中心の食生活で育ったそうです。ご両親共に食べ物関係のお仕事で、白木さんもご両親と同じ職種のお仕事をしていました。その後、様々な事情があり複数の職業を転々とします。
何もかも中途半端な気がして日々辟易していたときに、野菜が好きだからと一念発起して野菜ソムリエの資格を取得。
「何もかもうまくいかない人生だったけど、野菜ソムリエの資格を取ったら、何か役に立つことをやりたいと思った。」
そうして白木さんは動き出します。
仕事と並行し、休みの日にはインターネットで調べた農家さんへ飛び込みでお手伝いにいきます。それ以外にも、知人からの農作業お手伝い募集を耳にするやいなや、すぐに駆けつけたそうです。実際に土に触れ、野菜に触れ、野菜がいかに育っているかを知ることはとても楽しく、また、農家さんとの交流によって、白木さんは心のエネルギーをどんどん充電していきました。
次第に、知り合った飲食店などから「地元野菜をもってきてー」と言われることが多くなり、配達することになります。それが「かのえ」の始まりです。
この地域はとても恵まれている
私たちがいるこの地域は、非常に環境に恵まれているので、美味しいものに溢れています。ですが、今は市場で年間を通して様々なお野菜が流通していますよね。どういう場所で、どんな人達が育てた作物なのか。どんな季節だからどの野菜が美味しいのか。そういった作り手と生産者を繋ぎ、季節に合った旬のものを楽しむ日常を沢山の方に知ってもらいたい。そうすることで豊かになるのは、みんなの体だけではなく心もなんだと、白木さんは仰います。
突然ですがここで質問コーナー(笑)
そんな野菜のプロフェッショナルに、ベッタベタなベタすぎる質問をしてみました!(笑)
Q:好きなお野菜は?
A:茄子!あの独特な食感は他の野菜にはないし、調理法のバリエーションが多いから。
Q:嫌いなお野菜は?
A:野菜ソムリエなのでそれはちょっと……(笑) でも、唯一セロリの香りは嫌いかも。
Q:では、今の時期おすすめのお野菜は?
A:若松の水切りトマトと、合馬のたけのこ。水切りトマトは極限まで水量を絞って育てているため、糖度がめちゃめちゃ高くて甘いのでおすすめです。
Q:では最後に。白木さんの地元である門司エリア。今後どうなってほしいですか?
A:門司港側は観光地域としてもっと発展してほしいです。門司側は、元々ある場所やお店、文化が昔のように活気づいてほしいなと思います。昔は小さい市場がいろんなところにあったり、地元の公園や学校で開催されていたお祭りなども賑わっていたけど、今は市場もお祭りもなくなってしまいました。昔のように、地域に根ざしたものが発展して住みやすい街になってほしいと思います。
そんな白木さん。先日開催された「北九州ラーメン選手権」の統括をしています。いつも笑顔の絶えない白木さんですが、真っ直ぐ芯の通った熱い男です。地元の発展を願い活動している白木さんを、かんもんノートはこれからも応援させていただきます!