こんにちは。下関には古くから多くの歴史が残っていますが、唐戸商店街の各店舗にも歴史や苦労が伝えられている事を目の当たりにし、驚愕している山之撫子です。
「とらや藤城」に代々伝わる絵巻
「とらや藤城」の歴史
赤間本通りにある「とらや藤城」。あなたはご存知でしょうか。 明治32(1899)年、西南部町の瀬戸物問屋「虎安」の藤城新兵衛が隠居後、翡翠、珊瑚、鼈甲などの髪飾品を始めたのが、現「とらや藤城」の基礎となりました。
そのうち、和装小物、宝石、特殊呉服なども取り扱い、順風満帆かと思いきや、満州事変や第二次世界大戦の影響で、営業不可となる時代が長くあったそうです。
戦後、昭和37年、和服と和装小物を中心にし有限会社「とらや藤城」を申請し、現在に至ります。(大まかですみません)
敷居は不要!和装小物の魅力が満載
「和装は、ちょっとねぇ。。。」なんて思ってるそこのあなた!そんな敷居は全く不要です。店頭では和装小物の巾着、苔玉や小さい植木鉢を手に届く値段で見つける事ができます。そして、その全ては店主・藤城さんの作品なんです。さらに、先代の意向で、洋服にも合う和装小物も揃えています。
当時はあまり受け入れられなかったようですあが、先見の目があったんですね。ショーウィンドゥには、着物や帯が飾られていて、和装好きの私、毎回変わるディスプレイを楽しみにしています。
「とらや藤城」の店頭
必見!その職人技
藤城さんはめちゃくちゃ多才。布の染色から絵付け、店内には京都の帯屋さんから譲り受けた織り機があり、帯を織っていたそうです。
以前、二人の娘さんに風神・雷神の帯を織ったところ、本家帯屋から絶賛されたり、別の帯が家庭画報に掲載されたこともあるという腕の持ち主。
京都の帯屋から譲り受けた機織り機
藤城氏作の帯
ご自身でデッサンを描き、巾着をミシンで縫うのも藤城さんのお仕事。奥様からミシンの使い方を習ったんですって。微笑ましい。
店頭に並んでいる巾着は300円から1500円。藤城さんが絵付した動物デザインも豊富。(写真は全て藤城さんの作品)
鳥獣戯画の絵付巾着
動物デザイン
こんなキーチェーンも。
大切な人へのお土産やプレゼントに最適。手作りやねん!と言えば、喜ばれる事間違い無し。
ちなみに、奥様もプロ顔負けの西洋刺繍をされています。いや、もうほんとお二人ともお見事!そんな匠技の「とらや藤城」に、フラッと立寄ってみたくなりませんか?