こんにちは、山乃撫子です。皆さんは「下関の老舗店」と聞いてどんなお店を思い浮かべますか。
ここに歴史あり
来年、創業100年を迎える植木紙店は、大正8年に開業し、現在3代目。創業当初は下関市内の学校、病院、文具店、薬局などにチリ紙、トイレットペーパーを運ぶ卸業を営んでいたそうです。
戦後、新町から現住所に移転。時代の移り代わりを経て、2007年に貸しギャラリーをメインとした営業に転換。全盛期は住み込みの従業員もいた記憶があると、初代のお孫さんで植木紙店の現従業員でもある圭美(たまみ)さんは教えてくれました。
個性豊かな空間作りをお手伝い
店の奥にある空間はギャラリーで、「常に何か展示していること」を目指す植木紙店。一週間毎にアーティストさんの作品、個性、意向に合わせて、その空間の色や雰囲気が変化します。
前出の圭美さんはその空間作りをサポートする役も担います。デザイン学校を卒業して、商品パッケージの仕事の経験を活かし、アーティストも唸る手腕で全力サポートします。
いろいろなアイデアを試行錯誤する圭美さん。並ぶのは坂本氏の紙。
フレーミングの可能性
気に入った書、写真、絵画などを、額縁に入れてほしいという注文には、ご依頼者の家のインテリアを把握した上でコーディネイトしているという徹底ぶり。ほんまにプロやな。古くなったフレーム・リフォームも受注。マットの色などを変更したり、モダン風にすることで生き返った作品は、家の雰囲気を変えてくれること間違いありません。
坂本直昭氏の紙
2階には彼の作品を見ることができます。日本で一人しかいないと言われている、四万十川の若い紙すき職人が漉いた紙に染色。染色はすべて天然ものを使い、金額は1200円くらいから30,000円までと幅が広く、味があります。彼の紙を張った木のテーブルはモダン。
話を聞いたら、私も一枚ほしくなってしまい、1200円のオレンジ・ピンクの一枚を購入。テーブルセンターとして飾ってみると、素敵!と自画自賛。テーブルのリフォームや、季節ごとに紙のランプシェードを変えて、部屋の模様替えができるようになったら粋だなぁ。
坂本氏の紙でテーブルコーディネイトしてみる。皆さんもいかが?
坂本氏の紙を表面に使ったテーブル例。紙に見えない重厚感。
一度訪れたら病みつきに!
日本画材の色彩豊かな岩絵の具や書道用品などの専門店でもありますが、一般の方も足を運びやすく、紙専門店ならではのセレクションを多く取り揃え、見ているだけでも楽しい店内。一度足を運べば、紙の奥深さに病みつきになりそう。インコのピース君もお出迎えしてくれますよ。
ギャラリーの予約はお早めに。※6日間で1万円から。