おかみさんのシンプルな接客を眺めながら
子ども連れのお客さんに「ここはコーヒーしかないけどいいですか。」「牛乳ありますよ。」「ああ〜ココア(メニューにはない)、できますよ。ココアにしますか?」
外国からのお客さんに通訳の方をまじえて「煎りたて 挽きたて 淹れたて」のコーヒーの話をするおかみさん。
わたしには「ブレンドが比較的飲みやすいですよ。」
メニューの下のほうにトースト(250円)とあるが、食事メニューはこれだけ。「じゃあ、ブレンドを。」
壁にみすゞの写真。きれいな人だなあ、いつも思う。写真の横に「みんなちがってみんないい」と書かれてある。あまりにも有名すぎるがあまりにも深すぎる普遍的な意味を持つ一節である。
自分自身の心のなかに寛容な心を育てよと何度も何度も誓う。今朝も子に「早くしなさい!」て言っちゃった! てへ。うん、でも間違えたらやり直せばいいよね。
本棚には、ターシャ・テューダーの庭の写真集や50代女性向けの雑誌などが。サライなどもある。ターシャ・テューダーのことを教えてくれた友達は文学に明るく、わたしにいつも寛容な姿勢で接してくれる。その友達のことを思い出しながら雑誌の「パン特集」を読む。「乃が美」の食パン…最近よくインターネットで見るなあ…なんてことを思いながら…。
「ユニーク」っていう店名は
「コーヒー美味しかったです。ユニークって、みんなちがってみんないいからユニークなんですか?」
ふと思ったことを帰り際にレジで聞いてみた。
「ううん、違うよ。」
あっさり。
「うちはみすゞが流行る前、50年ぐらい前からやっているからね。」
そっか、そうなのか。と店をあとにする。唐戸という街には、みすゞがブームになる前という時代が存在するのか。
ここで煎って、挽いて、淹れたコーヒーが一杯325円。納得の味です。
唐戸の街並みぶらぶら
下関に移り住んできて「上山文英堂」という大きな本屋さんの支店である「商品館」というところでたった一人でお店番をしていたみすゞのファッション、着物の上に事務服が気になるなー。きっとかわいらしかっただろうなと思う。
ユニークの隣にいい看板。
ユニーク、UNIQUE。いい言葉。わたしのたいていの服はUNIQLOだよ。ユニクロって「Unique Clothing Warehouse」(ユニークな服の倉庫)の略なんですって。小林克也とはながやっていた昔のユニクロのCMが懐かしいな。miromiでした。