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たんけんぼくのまち
わたしは地域特産品店「和彩」の店主・橋本さんの話を聞きながらチョーさんのことを思い出していた。
チョーさんがマーカーで大判用紙にサラサラとたんけんちずを描くシーンが大好きだった。なんかわくわくするあの感じ。
チョーさんを演じた長島さんは今でも「ワンワン」として子ども達を楽しませてくれている。
さて、ここ下関の唐戸。地域特産品店「和彩」。
子どものころ社会科は好きだったなーという橋本さん、今年で10年目のお店をやりながら古地図の復刻をされている。これまでに明治39年版、大正10年版、昭和8年版の3種類もの地図を復刻されている。
これらの古地図を見せていただきながらわたしは橋本さんの思いに耳を傾ける。
昔下関が押しも押されもせぬ大都会だったこと、この古地図に今も残る商店の方がこの地図を買っていかれたこと、もっともっと地図を復刻したい、全部の地図を復刻したいと思っていること…復刻を専門にやるとなると経済的な問題があるのでお店をやりながらコツコツと取り組まれていること…などなど夢や現実にたちはだかる問題などを語ってくださった。
わたしは聞いていてほんとうにわくわくした。意思やビジョンがはっきりしている方の話は曇りがなくスッと入ってくる。夢を現実につくりあげていく話を聞くのはほんとうに楽しい。
楽しそう
わたしがこのお店に興味を持ったのは、橋本さんがいつも楽しそうに接客されているからなのだ。
わたしはその「楽しそう」なのがどうしてなのかちょっとだけわかった気がした。好きなことをやるって、とっても楽しいことなのだ。ときどき嫌なことや苦しいこともあるけれど「楽しい」が圧倒的に勝ってる、あの感じ。「楽しい」のエネルギーはなによりも強くそしてあたたかい。
お客さんは年配の女性が多いが、いろいろ会話のやりとりをしながら納得して商品を買っていかれる。道の駅とかアンテナショップが好きな人ならきっと楽しめるんじゃないかなと思う。
それから移住を考えている方や食の安全について考えている方にもここにこういうお店があると知っていただけたらなと思った。
初めて買ったのはそうめんふし。ふしめんとかそうめんバチっていう。要はそうめんの切れ端、切り落とし。そうめんのアウトレット。これは菊川そうめんだ。アンテナショップがあれば買うわたしにとっての定番品。
お店の外に日替わりで入ってくるおすすめの品々が並ぶ。とても魅力的なラインナップだ。
新鮮なお野菜。月曜日はのぐるめだんご。
水曜日はあんころ餅、ベルファミーユのパンやシフォンケーキ。
店内にはセンザキッチンで人気だというお菓子も。
そしてオーガニックな食事をこころがけている方にとっては定番のオーサワの食品。周防大島のジャムズガーデンのジャム。リピーターの方も多いそうだ。
下関ソース…これは実はなかみはカギ印ソース。周南市の内富海苔店が「下関ソース」とパッケージングして売り出している。美味しいからこのような形でつながり広がっていることを教わった。瓶詰めだから贈り物によさそう。
今日は食べてみたかったカギ印ソース「甘口りんごソース」を買って帰ります。
豊北の中嶋商店の「わかめしぐれ」、初めて買って帰ります。下関市産のわかめ。
近くの確かなものを選ぶことで、自分や家族の食への意識が良い方向へ向かったり、地域が経済的に潤ったりと長い目で見るとメリットは多そうだ。
次はこちらのきざみわかめも試してみようかな〜。わかめ(天然物)。原材料名がとてもシンプルだ。
後世に残したい
橋本さんはおっしゃる。ここにしか売っていない橋本さんがつくった3種類の下関の古地図。古地図復刻への思いや情熱。地図の復刻という活動を通して昔の下関を知っているからこそ現状をなんとかしたいと思う強い思いや願い。
「本当の心は本当の心へと届く」これは小沢健二の最新曲の歌詞。
ここでしか買えないものが「欲しい」って人に届くようにと願いながらわたしはこの文を書いている。
このお店は店主の頭の中そのものともうひとりの店員の方はおっしゃる。
近くから安心安全で確かな食材を見つけて仕入れてきてここに集めて綺麗に並べる。このくり返しの中に壮大な夢のかけらがここそこにきらめいている素敵なお店。地元の美味しいものを気軽に見つけに行ってみてください。
シャッターの絵は下関市立大の学生によるものだそう。そうだったのか!橋本さんが描かれたのかなとずっと思ってた。大きな絵、描くの楽しいだろうな。またチョーさんを思い出した。たんけんはっけんぼくのまち。miromiでした。